春の牙

春の牙
春の牙(はるのきば)

東日本大震災の状況を作詞、人類史に刻まれる災害の悲惨さを曲として仕上げ後世に残そうとして制作された作品。震災の風化を防ぐ一曲、俳句誌『小熊座』に笠岩ひろし名義で発表した[文明を砕いて津波春の牙][例えれば津波は海獅子春の牙]の2作品をもとにしての構成になっている。近い将来大地震が予想される地域の皆様に是非聞いて頂きたい作品。

  • 作詞 / 笠岩ひろし
  • 作曲 / アサノタケフミ
  • 歌手 / アサノタケフミ
〈 春の牙 〉
作詞 / 笠岩ひろし
  1. ゆらゆらと 陽炎が 廃墟の街に 揺れている
    力なくうなだれる うつろな顔に 風が吹く
    冷たい春の 風が吹く

    あの日午後 突然に 大地が震え その後は
    海が膨れて襲いくる 逃げ惑う叫び合う

    黒き波 水の塊 迫り来て 家々を 文明を
    砕き散らして 海獅子(うみじし)春の牙


  2. 薄闇の 遠くから 泣いて叫んで 呼んでいる
    頑張れと あちこちのビルの窓から 声がする
    かすれた涙の 声がする

    闇の中 懸命にボートを漕いで 探してる
    雪が冷たく 降りかかる 力尽き 声途切れ

    寒空に 黒き泥水 あふれ出て 人生を 足跡を
    街を呑み込む 海獅子(うみじし)春の牙